IWCアクアタイマー2000 IW356805 良心的な価格帯で高品質、ハイスペックを実現した本格派ダイバーズ
前回よりインプレしておりますIWCアクアタイマー2000。 果たして2000m防水というハイスペックを日常生活のどこで使うのかという疑問点はありますが(そんな世間の声を感じたかのように、IWCはこの次の世代から防水性を300mへと変更しました)、それでも自分の腕に超ハイスペックが宿っていると考えるのは嬉しいもの(笑)
そして、IWCという会社の性格を考えると、実は2000mをさらに超える防水性がアクアタイマーに備わっていると思われます。IWCとはそういう会社です。実際のスペックよりも発表数値はいつも控えめなのです。
なおさら使う機会のない超絶ハイスペックですが、そういった時計を所有するその喜びは、そのハイスペックを実現したIWCの技術に対する姿勢への憧れ・・・敬意・・・。まさしく「愛WC」なのです。
IWCアクアタイマー2000 IW356805 2000m防水を実現した堅牢性ゆえか、やはり超重量級
仕様:ステンレススチールケース&ブレスレット、自動巻きムーブメントCal.30110(ETA2892ベース:パワーリザーブ約40時間)、サファイアクリスタル風防、防水性:2000m防水、サファイアガラス製逆方向防止型回転ベゼル、日付表示、ホワイト文字盤、ねじ込み式リューズ、文字盤のインデックスと針にルミノバ夜光塗料、ベゼルには6層塗装の夜光塗料)
サイズ:ケース約横44mm、約厚み14mm
定価:生産終了品(生産時定価:47万2500円)
とんでもなく素晴らしいハイスペック・ダイバーズウォッチ、アクアタイマー2000ですが、腕に載せた時の重みはまた格別です。
「おお! これが2000m防水の重みか!!」と素直に思います(笑) その重さは211g・・・ブライトリングのクロノマット44が221gということですから、それよりは10gほど軽いのですが、正直その違いはわかりません(笑)
着けるときは気分も上がりますが、それなりの覚悟が必要です(笑)
超モスキート級のロレックス・エクスプローラー1(114270)が約105g・・・
そのおよそ2倍の重量があるわけですから、もし今までエクスプローラー1(114270)を着けていた人がこのアクアタイマーを着けたら、ひょっとしたら苦行や体罰、リンチ、拷問以外の何物でもないかもしれません・・・(笑)
いや〜、それでもやっぱりいいですよ。 この時計は。 至る所にIWCイズムを感じます。
搭載されているムーブメントは、市販ムーブメント的な存在であるETA社の定番薄型ムーブメント、Cal.2892-A2をベースとしたCal.30110。
元はといえば、ETA社のCal.2892-A2自体がIWCが色々と首を突っ込んで改良させたムーブメントであり、薄型でありながら頑丈で信頼性のある機械です。
それをさらにIWCは部品状態で仕入れて一から組み立て、その中に自社製の部品を混入させ、さらに稼動部に使われている石の数を増やすことによって、グレードアップしたいわば「スーパーETA」と言えるようなものです。
IWC側の説明によると、そのように手を入れる理由は「個体差をなくすため」ということですが、新品でIWCの時計を購入するとやはりすごく精度がいいんですよね。
このムーブメントが実は機械的な側面だけでなく、パッケージングでも素晴らしい成果を上げているのです。
IWCアクアタイマー2000 IW356805 ETAの薄型ムーブメントゆえに実現できた、ハイスペックでありながらもパッケージングの勝利!
(画像出典元:monochrome-watches)
今年のバーゼルで、ヴィンテージファンのハートを射抜くかのように、「赤シードゥエラー」がデビューしました。
こちらも1200m防水の超ハイスペックダイバーズですが、サイズは幅43mm、厚さは16mmとのことです。
中に搭載されているムーブメントはロレックスの新世代ムーブメントCal.3235とのことですが、色々と新素材などを投入しながらも、ムーブメントの基本的なディメンション(寸法)は先代のCal.3135から変わっていないと思われます。
パワーリザーブが70時間だとか、クロナジーエスケープメントだとか、ニッケル・リン合金を素材にしているから耐磁性が強いだとか言われていますが、基本かなり大柄なムーブメントで頑丈さを稼いでいるはずなので、おそらく以前のCal.3135と変わらないくらいの厚み・・・6mm程度の厚みがムーブメントにはあるのではないでしょうか・・・?
(画像出典元:ROLEX)
とにかく、時計ケース本体の横幅がスポロレ横綱のエクスプローラー2よりもさらに1mm大きいサイズへと膨張したこと・・・そして厚みは16mmとあと1.5mmでディープシーに手が届きます。
腕時計ジュラ紀(巨大化)が終焉を迎え、各メーカー少し控えめのサイズのモデルを出してきている中、ロレックスは強気です(笑) 強気なのか・・・もはや舵取りが効かないのか・・・(笑)
またはリーディング・メーカーであるがゆえのプレッシャーから、物事の決断に慎重になるあまり、そのスピードが時流からワンテンポもツーテンポも遅くなるのかもしれません。
この時計の是非は今んところなんとも言えませんね〜。 何せ実物を見たわけではないので・・・。
ただ、1220m防水を今までの40mケースで達成し、文字盤をマット塗装にして、インデックスのシルバーフレームなんか取りはらってしまって、風防はドーム型のサファイアクリスタルにしてくれたら、ケツを拭くのも忘れて朝の4時から正規店の前に並び、恐怖の90回ローンを使ってでも買うのにな〜(笑)
とか・・・くだらない妄想が膨らみます。
あくまで時計キチには厳しいロレックスです・・・(笑)赤&青GMTがホワイトゴールドオンリーだなんて、サディスティック以外の何物でもありません。
それに対して、今回ご紹介しておりますアクアタイマーは防水性がシードゥエラー4000を800mも上回っていながら、厚さが14mmで幅は44mm。
横幅こそシードゥエラー4000よりも1mm大きいですが、厚みがシードゥエラー4000よりも2mm薄いのが本当に効果的ですね。シードゥエラーを上回るハイスペック防水ウォッチながらも、ギリギリ日常ユースに耐えられるサイズにとどまっているのです。
時計をパッと見ると横幅のみが目に入りますが、意外とこの厚みというのは本当に着け心地に影響します。
特にロレックスの場合はオイスターケースの堅牢性ゆえか、まるで岩のような「コロン、コロン」感が顕著なので、それに厚みが加わると人によっては腕に載せていてなんとも気持ち悪いアンバランス感を感じると思います。
僕の場合はそれを先代シードゥエラー4000で感じました。 キャラクター的にはまあまあ好きな時計なのですが、腕に載せると本当にわずかですが落ち着きのなさを感じ、違和感が消えなかったのです。
基本的にロレックスの時計は上に盛り上がるようなシェイプが多いので、厚みが増すとどうしてもこのような傾向が出てきます。
今回ご紹介しているアクアタイマー2000も、基本的に厚みがある時計なのですが、中のムーブメントの厚みが3.6mmとロレックスのムーブメントのおよそ6割程度に抑えられており、そのおかげで設計の自由度が大きいからか、2000m防水でも厚さは新登場「赤シード」よりも2mmも抑えられ、シェイプ的にもその厚みを横方向に逃すかのようなデザインがなされています。
これはマーク18でも顕著ですよね。 厚さ的にはロレックスのエクスプローラー1(214270)と変わりがないのですが、シェイプ的に横に広がるようなデザインのため、エクスプローラー1よりもずっとずっと腕に一体感があるのです。
考えてみると、ETAの功績ってすごいと思います。 これほどまでの薄型ムーブメントを一定以上の信頼性とクオリティーを保って各社に供給しているのです。
でも、それぞれメーカーが自分達自身でムーブメントを作るとなると、信頼性や生産性、そして頑丈さの問題なのかロレックスにしろIWCにしろみんなムーブメントに厚みが出てきます。
自社でムーブメントを作り、その厚みを絞ることができるメーカーは、やはり四半世紀以上にわたりそういった薄型ムーブメントを手がけたきたジャガー・ルクルトやピアジェなどに限られ、そういったメーカには一日以上の長があるのでしょう。
たとえそういった薄いムーブメントをIWCが作ることができるとしても、信頼性を重視するメーカーのポリシーに、極限まで厚みを絞り込んだ神経質な傾向があるムーブメントの性格はそぐわないのでしょう。 質実剛健であるジャーマンのスタイルには合わない気がします。
IWCの往年の名ムーブメント、Cal.89も基本的にかなり厚みがあるムーブメントでした。
このアクアタイマー2000も登場時には「なぜ自社ムーブメントを積まないのか?」などと言われたようですが、IWCの自社ムーブメントもかなりの厚みがあるため、たとえ搭載していてもパッケージングにおいて2000m防水を保ちながらこのバランスは保てなかったと思います。
IWCアクアタイマー2000 IW356805 現行アクアタイマーの防水性が300mにトーンダウンした理由は?
現行のアクアタイマーはサイズ的には今回ご紹介しております1世代前のアクアタイマー2000とはあまり変わらないのですが、防水スペックは300mへとトーンダウンしました。
スペック的なことにはかなりこだわるIWCが一見スペックダウンのようなモデルを出してきた理由は、もちろんこういったスタンダードラインのモデルで利益幅を大きく確保することに決めた「ドイツ人らしい割り切り」も考えられるとは思いますが、僕はひょっとしたら別の可能性もあるんじゃないか・・・と思います。
自分たちのスペックに対するひたむきな姿勢がファンを惹きつけていることもIWCはわかっているはずなので、あえてスペックダウンをさせたところになんらかの理由があって然るべきのような気がするのです。
現行ラインには「アクアタイマー・オートマティック2000」というモデルがあり、このモデルは2000m防水であり、さらに自社ムーブメントを搭載しています。
ただ、自社ムーブメントCal.80110の厚みは7.2mm・・・!! 案の定時計本体ケースの幅は46mm、厚さ20.5mmと超弩級ボディーになってしまいました。
今のところ、IWCはこのモデルを防水性の面でもムーブメントの面でも上級モデルとして位置付けているようですが、もし将来的にスタンダード・ラインのアクアタイマーにも自社ムーブメントを搭載するつもりならば、やはりそれなりに厚みが出てくるのは避けられないわけで・・・
もちろんその場合、パワーリザーブなどをやや控えめにしてややスペックダウンした自社ムーブメントを搭載するでしょうし、厚みもやや抑えられるでしょうが、驚異の技術屋集団IWCでも、信頼性がある頑丈な薄型ムーブメントを一から作るというのは難しいのかな・・・と思うのです。
そうなると・・・まずアクアタイマーの防水性をスペックダウンして、ムーブメントはそのままETAベースで、実際に生産ラインで製造していく過程でケーシングなどのパッケージングの部分を確立していき、将来的にはスタンダードラインのアクアタイマーも300m防水で自社ムーブメントを搭載するつもりなのかな・・・?と想像してしまいます。
さすがのIWCも2000m防水でありながら、自社ムーブメントを搭載して以前と同じようなサイズを実現することは難しいのかもしれないので、まず1世代ETAムーブメント搭載の300m防水モデルを挟み、その後で300m防水の自社ムーブメント搭載モデルを登場させるのかな・・・とも個人的には思えるのです。
防水性を実際よりも数値的に低く公表するような「石橋を叩きまくる」IWCですから、確実な防水スペックを実現するためにはパッケージングが大切なダイバーズにおいては、1世代ETAムーブメントモデルを挟み込み、実際に生産していく過程でケーシングを煮詰め、確実な状態で自社ムーブメント搭載スタンダードラインのアクアタイマーを作ってくれるのかな・・・?とか考えてしまうんですね。
正直、パイロットウォッチ、ポルトギーゼ、ポートフィノなどはある程度方向性が固まっているラインだと思えますが、それに対してインジュニア、ダ・ビンチ、アクアタイマーに関しては最近その方向性が少し定まってきていないような気がします。
実際、ダ・ビンチとインジュニアはかなり大胆なデザイン変更が行われました。
ひょっとしたら将来的な候補としてアクアタイマーもその中にいるのかもしれません。
現状、IWCはスタンダードラインにはETAやそのジェネリックであるセリタというムーブメントを搭載し、上級ラインには自社ムーブメントを搭載することによって、明確な線引きを行なっています。
そこにアクアタイマーはスタンダードラインにも自社ムーブメントを搭載することにより、アクアタイマーというモデルのイメージを少し変えていくことを考えていても不思議ではないかな・・・と思えます。
おそらく、現状ではアクアタイマーはそれほどバカ売れするモデルにはなっていないはずで、なんらかの対策を考えていても不思議ではなく、2000m防水から300m防水へのスペックダウンもなんらかの理由があってのことのような気がします。
確かに、このあたりのスタンダードラインというのは、パイロットウォッチ、ポートフィノ、アクアタイマーなど、ETAベースムーブメントを搭載することによって大きく利益率を確保する役割を背負っているのは否定できませんが、2000m防水というスペックが非現実的なものであるにせよ、それを300mにスペックダウンすることによるファン心理への影響はある程度わかっているはずで、ここまで技術コンシャスなIWCがわざわざ小遣い稼ぎのためになんの理由もなくスペックダウンをするのだろうか・・・とも思えるのです。
石橋を叩きまくるIWCが将来的になんらかの大胆なモデルチェンジを考えており、そこへの布石として防水性を落としたのか・・・それは想像の域を超えていないのでわかりませんが、アクアタイマーも将来的にかなり大胆なモデルチェンジがあるのでは・・・と思います。
いずれにせよ、技術的な面ではかなり冷徹な割り切りを見せるIWCですが、自分たちの技術力を生かしてセリタなどでいい時計を作ることができると言っても、セリタとETAベースのムーブメントのみで全てをカバーできるわけもなく、将来的なムーブメント確保に向けてどんどん動いていかないといけないのはIWCでさえも同じだと思えます。
スペックにこだわるIWCがこれから本格的にアクアタイマーを本格派ダイバーズへと進化させようと考えているのであれば、Cal.89などの名機を生み出していた以前と同じような「本格派技術屋集団IWC」へとその歩みを進めているのかもしれません。
ただ、今までのIWCがナンパだったかといえばそうでもなく、市販ムーブメントでも自由にいい時計を作るという意味ではやはりこだわりの集団であることには変わりありません。
ただ、フェイズというか、ステージが変わってきているのは確実で、今回紹介していますアクアタイマー2000はある意味貴重なモデルなのかもしれません。
「市販ムーブメントでも大丈夫!」という姿勢でハイスペックを実現したIWC最後のダイバーズなのです。
その割り切りにはやはりジャーマンの血を感じます。
IWCアクアタイマー2000 IW356805 操作感は悪くないが、ブレスレットに気になるポイントが・・・
デザイン的には超弩級ボリューム本格派ウォッチであるにもかかわらず、意外とポップで使いやすい印象です。 白文字盤であれば清潔感もあり、スーツでもギリギリOKではないでしょうか。
着用感はブレスレットにかなり重量があるのですが、それでも2000m防水を誇る時計ケース本体の方が重くなります。
ブレスレットは裏面が湾曲しており、腕に接した感触も悪くはないのですが、やはり重量があり、さらに時計ケース本体に重量が偏っているアンバランス感もあるので、どうしても時計が傾く形になり、ブレスレットや時計ケース本体の角のどこかが腕に当たるような感じです。
ブレスレットの着け心地がかなり配慮されているにもかかわらず、やはり重量には勝てないんですね(笑)
ちなみに裏面真ん中のぽっちりボタンを押すと、コマとコマを連結しているピンを抜き出すことができます。
視認性は文字盤のデザイン的なコントラストが強く、しかも風防に無反射コーティングが施されているため、まあまあ良好です。
風防に施されている無反射コーティングが文字盤に青い影を落とし、そして針とインデックスを縁取っているブラックペイントが、時々光の反射で薄いシルバーやブルーに輝く時があり、そんな時の表情はまた格別の美しさです。
暗所での視認性も、ルミノバ夜光塗料を6層にも塗り込んでいるおかげかかなり良好です。
水中での視認性もおそらくそれほど悪くはないと思えます。
リューズはもちろんねじ込みロック式。 リューズを回してロックを解除します。
この手のダイーバーズーウォッチでリューズガードがないのが少し不安ですが、リューズを回した印象はかなりしっかりしており、そんな不安は吹き飛びます。
こうやって見ていただくとわかるのが、リューズの軸がかなり太いですよね。
ロックが解除されると、リューズを回してゼンマイを巻き上げることができます。 同じETA2892を搭載している他の時計とは違い、「キリキリキリ・・・」という刻みがかなり小さく、ほとんどわからないくらいです。
ゼンマイを巻き上げる時に逆戻りしてしまうことを防ぐストッパーである「コハゼ」というものが、この「キリキリキリ・・・」と刻んでいるものなのですが、ここになんらかの改良が施されているのかもしれません。
大きなボディーには似つかわしくないほど、微細な感触です。
リューズを1段引き出すと日付調整。 リューズを回して日付を変える感触は結構「だら〜っ」と変わっていく感触です。
2段引き出すと秒針が止まり、リューズを回して時刻調整。 以前のETA2892を搭載している時計はこのアクアタイマーも含めかなり針のふらつきが見られたのですが、この個体の場合はそれがありませんでした。
リューズに遊びがあるものの、針の感触は柔らかく扱いやすい手応え・・・なんらかの対策がなされたのかもしれません。
リューズに関しては若干「繊細さ」らしきものは感じるものの、基本的に滑らかで扱いやすい印象です。
この手応えの滑らかさについては、以前技術職の人に「ひょっとしたらIWCがムーブメントの摩耗部に使っている石の数を増やしていることが影響しているのかもしれない」というご意見をいただきました。
こういう手応えの確実さと滑らかさがジャーマンだなあ・・・と。 機械的な組み立てや加工がしっかりしていないとなかなかできないことだからです。
ベゼルを回した感触は「滑らか」とまではいかないものの、刻む「クリック」が「カチッ、カチッ、カチッ」とわかりやすく、扱いやすいと思えます。
このあたりがブランパンのフィフティファゾムスなんかは雲上に匹敵するブランドなのに、かなり硬くて扱いにくい印象でした。 ロレックスの現行サブマリーナなどは金庫のダイヤルのようで本当に素晴らしい手応えです。
これだけの超弩級ボディーなのにもかかわらず、意外と簡素なシステムなのがブレスレットのクラスプ。
クラスプの片側のサイドにプッシュボタンがあり、それを押すと・・・
このように外れます。 この構造的な感触が割としっかりしているので、脱落したり壊れたりすることはないと思うのですが、総重量が200gを超える重量級のしかもスポーツ・ダイバーズウォッチであるということを考えると、もう少ししっかりした構造の方がいいのでは・・・と思いました。
ただ、これは前期型のクラスプであり、後期型はやはりもう少し心強い構造のものに変えられているようです。
留めるときはこのように上から押し込むだけ。 単純な作業です。
このブレスレットに関しては、クラスプの構造ともう一つ、引っかかったところがあります。
ブレスレットの長さの微調整ができないんですね。
これだけ重量級の時計であるにもかかわらず、長さの調整はコマの付け外しのみ。 通常の1コマのおよそ半分のサイズである「半コマ」もありますが、やはり少し不十分であるような気がします。
僕の場合は、冬場はジャストフィットが出せましたが、夏になって汗をかくようになると少し暑苦しく感じました。
かといって緩めにすると、時計ケース本体が重いだけに不必要に振り回されるような感じになります。
手放しでべた褒めできる時計ではありませんが、生産終了モデルであり中古品相場を見ていると、その仕上げの質の良さとハイスペックダイバーズであるにもかかわらず、30万円台をウロウロ・・・
スペックに対してかなりお買い得なダイバーズであることは事実です。
日常ユースでは少々重さが気になる(少々じゃないかwww)かもしれませんが、シンと冷たさが伝わってくる金属の感触越しにIWCの本気度合いがビンビン伝わってくる時計なのです。
いつもお読みいただきありがとうございます。 感謝!!